雨の日に増える交通事故
雨の日の交通事故で注意しなければいけないのは、スリップです。
車は簡単に止まれません。
雨の日には視界が悪化し、見にくくなるだけではなく、路面状態が悪化し車は止まれなくなるのです。
実際に交通事故の確率だけを見れば、雨の日は5倍にも増加します。
5倍という数値がドライバーならどれだけ大きな数値化分かるでしょう。
これが深夜になると7倍にも増加するのです。
暗くなるよりも、滑りやすい路面のほうが、はるかにリスクがあるという判断もできます。
スリップする状況を理解できるでしょうか。
車がタイヤに力を伝えられなくなると、操作を受け付けなくなります。
どんなに優れたプロドライバーだったとしても、意識していないところで突然滑ったとしたら、対応は間に合いません。
もちろん、一般のドライバーよりは対処できたとしても、コントロール不能な車を元に戻せるわけではないのです。
それだけ雨の日にスリップするのは恐ろしいことなのを理解しなければいけません。
車は急に止まれない
雨の日の運転には、非常に重要なポイントになるのが、止まらないという事実です。
これは雪の日にも通じますが、タイヤが路面をとらえにくい状態なのは、車が止まりたくても止まれない状態といえます。
この状態で理解しなければいけないのは、止まらない事実です。
車は急に止まれない。
この言葉は真実です。
ブレーキを踏み止まろうと思ってから、実際に車が止まるまでには時間がかかります。
反応速度だけではなく、車を制止しようと思えば、もっと長く時間が必要なのです。
この時に路面の状況が悪かったらどうでしょうか。
さらに止まる距離は遠くなります。
雨の日で危ないと思ってからブレーキを踏んでも止まれないかもしれないのです。
それでは間に合わない以上、止まれる速度で走らなければいけません。
ブレーキを踏んでから本当に止まるまでの距離を制動距離と呼びます。
雨の日には滑りやすく、制動距離が延びてしまうのです。
つまり、いつもよりも早めにブレーキを踏み、対応しなければいけません。
これもタイヤに溝がしっかりと残っていればであり、性能が落ちればさらに制動距離は伸びてしまうのです。
非常に危険なハイドロプレーニング現象
ハイドロプレーニング現象という問題もあります。
非常に怖い現象のひとつで、ハンドルもブレーキも全く効かなくなる状態です。
タイヤが水面に乗り浮いた状態ですが、車は重いものと思っていると、このような現象が起きるとは思えないかもしれません。
しかし、速度とともにタイヤと路面の間に水が入り安くなり、そのまま浮き上がる状態ができあがるのです。
これはタイヤの性能にも影響しますが、一度起これば速度が下がり自然と元に戻るのを待つ以外にありません。
操作は全く効かないため、普段からスピードを出さないことが交通事故を防ぐのです。