クリープ現象の仕組みと危険

オートマ車で起こるクリープ現象とは

教習所でならいい免許を取った人なら、クリープ現象は必ず覚えているはずです。
逆に理解していないのであれば非常に危険な状態と考えなければいけません。

クリープ現象はオートマ車で起こる現象です。
現在はほとんどの車がオートマ車となってきている現状を見ても、クリープ現象を理解していないのは非常に危険と言えます。

自分が理解していない時でも、勝手に進んでしまうかもしれないのがクリープ現象です。
オートマ車特有の現象であることを理解し、安全運転に生かしていく必要があります。

ブレーキを離して前に行くクリープ現象

クリープ現象とは、オートマ車でニュートラルかパーキング以外にギアを入れている時に起こります。
アクセルを踏まなくても車は勝手に前に進んでいく状態です。
ただしハイブリッド車などではクリープ現象が起こらないこともあります。

クリープ現象が起こる理由は、トルクコンバーターと呼ばれる仕組みを使っているからです。
流体クラッチとも呼ばれますが、エンジンの回転をオイルを使って伝えています。
マニュアル車であればクラッチが間になり繋がっていなければ回転が伝わりません。
しかし、オートマ車はクラッチが存在せず、この回転を受け取っている状態になるのです。
つまり、エンジンの出力は常にタイヤに伝わっており、自分がアクセルを踏まなくても、車が前に進んでしまいます。

実際に信号などで車を停めても、ブレーキを離した瞬間に前に進んでいくでしょう。
一旦完全停止していたとしても、前に進んでいくのです。
このクリープ現象を理解していないと、前の車におかまを掘ったりすることが出てきます。
相手が車ならまだしも、よそ見をしている間に歩行者を引いてしまうかもしれないのです。

クリープ現象で進む速度はほんのわずかなものです。
どんなにスピードが上がったとしても時速6km程度といわれています。
ですが車は鉄の塊であり、人に当たれば大怪我をするのは容易に理解できるはずです。

クリープ現象で起こる事故のパターン

クリープ現象で起こる事故は、自分が前に進むと意識していない時に危険性が高まります。
駐車場でブレーキを踏んでいるつもりでも、実はクリープ現象で車が前に進むことがあるでしょう。
スピードはそれほどでないため衝撃は小さいものですが、もしも歩行者を壁に挟みつけてしまえばそんなことは言ってられません。

クリープ現象を理解していると、エコドライブに役立てることもできます。
アクセルを踏まなくても車は前に進んでくれるので、うまく活用できればそれだけでもメリットがあるのです。
しかし、しっかりと理解していなければ自分の意識とは違った動きを見せるため、車を運転するのなら覚えておかなければいけません。

子どもたちと交通事故の関係

子どもたちと交通事故

館林周辺でも、子どもたちが巻き込まれる交通事故は後を絶ちません。
様々な働きにより死亡につながる重大交通事故の数は少なくなってきていますが、交通事故の件数自体が減っているわけではないのです。
特にその中でも子どもたちの安全に関しては、大人が注意を払ったとしても減ってきているわけではありません。
それどころか平成に入っても横ばい状態が続いていました。
これは令和でも変わらない事実で、それほど子どもたちの交通事故の件数が多いのです。

子どもたちが事故にあいやすい時間や時期

交通事故の件数が多い時間帯を見てみると、登下校時に集中していることがわかります。
これは一つに子どもたちが学校にいない時間帯であり、車と接触する可能性があるからです。
少なくても学校にいる間は一般の路上に出るケースは少なく、交通事故に遭いにくいと考えられます。

ドライバーとしても、子供達が登下校する時間帯は特に注意しなければいけません。
最近では集団登下校が当たり前となってきており大人の監視もありますが、子どもたちの行動は全て把握出来るわけではないでしょう。
はしゃいでいて道路に突然飛び出してくるケースもよく見かけます。
これは館林でも変わらない事実です。
このような行動が全て把握出来るわけではないため、子どもたちを見かけたら自分の想像を超えた行動をするかもしれないと考える必要があります。

時期で見てみると4月から7月と10月11月が子どもたちの交通事故が増える時期です。
4月から7月は子供たちの1学期に当たるでしょう。
まだ学校の生活にうまく馴染めていない時期でもあり、ようやく慣れてくる夏休み前までは注意が散漫になりやすいのです。
10月から11月は、冬に入り始める時期であり、夕方日が落ちるのも早くなります。
薄暗い中で子供たちを見逃してしまう可能性が高く、交通事故が増えるのです。

このような状況は子どもたちだけに当てはまるとは限りません。
大人の交通事故でも10月や11月は増えてくる時期です。
常に安全に気をつけるのは当然ですが、より一層の注意を払って運転しなければいけません。

子どもたち

子どもたちでも中学生や高校生となると、自転車に乗っている時に交通事故に遭うケースが増えてきます。
新型コロナウイルスの影響もあり、電車を避けて自転車で通学する学生も多く見かけるようになりました。
この年代でもやはり1学期に当たる4月から7月の事故が多く見られます。
まだ不慣れな状況の中で、周りをよく見ずに交通事故に巻き込まれるケースが出てくるのです。

自転車を乗る上で、免許証がないことも大きな問題点です。
誰でも運転できるものと思い込み、危険な運転をするケースも見られます。
子どもたちはそこまで理解していない可能性もあるからです。
しかし、自転車は軽車両です。
道路交通法の車両に属することを忘れてはいけません。
これを教えてあげられるのは大人達なのです。
実際に自転車の交通事故を見ると、約8割は道路交通法に違反していることが分かってきました。
それほど自転車に対する意識の低さが問題となるため、大人が注意してあげる必要があるでしょう。

交通事故を引き起こす技術不足や過信・慢心

交通事故を引き起こす慢心

私は運転が上手である。
こうした人が交通事故を起こすことがあります。
ひとつは、そのドライバーの慢心です。
自分は交通事故など起こさない、だからどんな状況も平気であると考える勘違いから起こります。
非常に危険な状態で、自己を振り返り考え直す機会がなければ、大きな交通事故を起こす可能性が高いといえるでしょう。

もうひとつが本当に技術が足りない、速度感覚の欠如です。
運転することに慣れてしまい、自分が上手であると勘違いすることがあげられます。
実際に運転技術は低く、勘違いから交通事故につながるケースです。
さらに状況判断ができずに交通事故につながったり、運転ポジションなど基礎的なことができずにいい加減な運転が原因になったりもします。

運転への過信と未熟な技術

若い人に多く見られますが、かっこいいと思っている状態が、単に運転技術が未熟で危険な行為につながっている場合があります。
運転ポジションはその典型例といるでしょう。
シートに斜めに座ってハンドルの上部を片手で握り、斜めに座って運転するドライバーを見かけるケースがあるはずです。

たとえば右手でハンドルを握っていたとします。
右手ですので、右にハンドルを切ることは自然に動くでしょう。
ところが左にハンドルを切ろうと思うと、途中で持ち替えなければいけないことに気がつきます。
車を左に動かして避けなければいけない状態が出た時に、この体勢で危険が回避できるでしょうか。
もちろん、右に動かして回避する可能性もありますが、選択肢は半分しかない状況になるのです。
正しくブレーキが踏めない可能性も出てきます。
このような運転技術が未熟な状態で運転していることが、交通事故につながるのは間違いありません。
いい加減な形で運転するのであれば、交通事故で損害を与える前に運転を辞める方が賢明と言ってもいいでしょう。

スピード感覚の欠如

交通事故を起こしやすい状態としてもう一つスピード感覚の欠如があげられます。
車を運転する上で、自分を含めて速度の感覚を持つことはとても重要な意味があるでしょう。
スピードを出し過ぎれば、止まりたくても止まれないのは子供でもわかります。
この感覚が鈍い人は交通事故を起こす可能性が高いのです。

スピードを出していることに気がつかない人は、思っているよりも車間距離が近くなる傾向があります。
前の車との相対速度の感覚がないため、不意に近づいてしまうのです。
車間距離が近くなれば、当然追突事故の可能性が高くなるでしょう。
渋滞の最後端にいても、前の車が止まっていることに気がつかなかったりするのです。

逆に周りの速度が分からず自分一人だけ遅くなることも出てきます。
スピードを出さなければ安全かと言えばそうとも限りません。
車の流れに合わないような速度で走っていると、高速道路でも車線変更で怖い思いをしたりします。
もちろん、一番左を走りながら安全に注意して行くことはできますが、速度感覚が欠如しているとこれも安全とは限らなくなるのです。

雨の日に急増する交通事故

雨の日に増える交通事故

雨の日の交通事故で注意しなければいけないのは、スリップです。
車は簡単に止まれません。
雨の日には視界が悪化し、見にくくなるだけではなく、路面状態が悪化し車は止まれなくなるのです。
実際に交通事故の確率だけを見れば、雨の日は5倍にも増加します。
5倍という数値がドライバーならどれだけ大きな数値化分かるでしょう。
これが深夜になると7倍にも増加するのです。
暗くなるよりも、滑りやすい路面のほうが、はるかにリスクがあるという判断もできます。

スリップする状況を理解できるでしょうか。
車がタイヤに力を伝えられなくなると、操作を受け付けなくなります。
どんなに優れたプロドライバーだったとしても、意識していないところで突然滑ったとしたら、対応は間に合いません。
もちろん、一般のドライバーよりは対処できたとしても、コントロール不能な車を元に戻せるわけではないのです。
それだけ雨の日にスリップするのは恐ろしいことなのを理解しなければいけません。

車は急に止まれない

雨の日の運転には、非常に重要なポイントになるのが、止まらないという事実です。
これは雪の日にも通じますが、タイヤが路面をとらえにくい状態なのは、車が止まりたくても止まれない状態といえます。
この状態で理解しなければいけないのは、止まらない事実です。

車は急に止まれない。
この言葉は真実です。
ブレーキを踏み止まろうと思ってから、実際に車が止まるまでには時間がかかります。
反応速度だけではなく、車を制止しようと思えば、もっと長く時間が必要なのです。
この時に路面の状況が悪かったらどうでしょうか。
さらに止まる距離は遠くなります。
雨の日で危ないと思ってからブレーキを踏んでも止まれないかもしれないのです。
それでは間に合わない以上、止まれる速度で走らなければいけません。

ブレーキを踏んでから本当に止まるまでの距離を制動距離と呼びます。
雨の日には滑りやすく、制動距離が延びてしまうのです。
つまり、いつもよりも早めにブレーキを踏み、対応しなければいけません。
これもタイヤに溝がしっかりと残っていればであり、性能が落ちればさらに制動距離は伸びてしまうのです。

非常に危険なハイドロプレーニング現象

ハイドロプレーニング現象という問題もあります。
非常に怖い現象のひとつで、ハンドルもブレーキも全く効かなくなる状態です。
タイヤが水面に乗り浮いた状態ですが、車は重いものと思っていると、このような現象が起きるとは思えないかもしれません。
しかし、速度とともにタイヤと路面の間に水が入り安くなり、そのまま浮き上がる状態ができあがるのです。
これはタイヤの性能にも影響しますが、一度起これば速度が下がり自然と元に戻るのを待つ以外にありません。
操作は全く効かないため、普段からスピードを出さないことが交通事故を防ぐのです。